Nobody knows the Trouble I've seen

Nobody knows the trouble I've seen

 1番の歌詞が断然有名で、他は全く知られていません。2番以降も大切なので全部記載します。

 Nobody knows the trouble I've seen         誰も私が経験してきた苦しみを知らない
 Nobody knows but Jesus                 ただイエスだけが知っている
 Nobody knows the trouble I've seen,
 Glory Hallelujah!                      栄光あれ、ハレルヤ

♪Sometimes I'm up Sometimes I'm down      時には元気で、時には落ち込みます
 Oh, yes, Lord!                       ああ、そうなんです主よ
 Sometimes I'm almost to the ground,        時にはどん底の状態です
 Oh, yes, Lord!

♪One day when I was walkin' along          ある日道に沿って歩いていた
 Oh, yes, Lord
 The sky opened up and love came down      空が開けて、天からの愛を知った
 Oh, yes, Lord

♪What makes old Satan hate me so?         古きサタンが私を憎むのは何ゆえか
 Oh, yes, Lord
 He had me once and had to let me go        かつて私は彼のもの、そして手放さねばならなかった
 Oh, yes, Lord
♪I never shall forget that day,             私はその日を忘れない
 Oh, yes, Lord
 When Jesus washed my sins away          イエスが私の罪を洗い流した時
 Oh, yes, Lord

 現実の生活は大変な状況なんですが、そんな中にあっても2番以降の「救い」の経験があるからこそ
失望が無い"Glory Hallelujah"な賛美歌になっています。「空が開けて」の個所は聖書からの引用です。

使徒の働き 7章55-56節
「しかし、聖霊に満たされていたステパノは、天を見つめ、神の栄光と、神の右に立っておられるイエスとを
見て、こう言った。「見なさい。天が開けて、人の子が神の右に立っておられるのが見えます」

 福音との出会いをこの個所に置き換えています。「古きサタン」は以下の個所です。

ヨハネの黙示録 12章9節
「こうして、この巨大な竜、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は投
げ落とされた。彼は地上に投げ落とされ、彼の使いどもも彼とともに投げ落とされた」

 これは「世の終わり」の一コマです。このあとハルマゲドン(地名です、メギドの丘の意味)の戦いがあって、
新しい世界に移行します。それが「主の日」で、黒人霊歌では"in the morning"として登場します。
 黒人奴隷の生活は非情ですので、「何故俺は生きているんだろう?」とか「人生の意味はなんだ!」と
悩んだこと察します。黒人霊歌の土台である聖書には、人は天地万物の創造主によって目的を持って造
られたとあります。アメーバのようなものから偶然に偶然が重なって出来上がったものではありません。それ
が悪霊(サタン)の働きかけにより失楽園となりました。そこからの引き上げが十字架の血による贖いです。
最後の下線は、遥か昔のイエスの十字架が自分の罪のためにあったことを指します。迷子の子供が親に
見つけれた時のような感じです。