Tone Duh Bell Easy

Tone Duh Bell Easy

ロジェ・ワーグナーのレコード以外で、この曲を見つけることが出来ませんでした。レア物かもしれませんが、
歌詞は素晴らしいです。スペルや単純な文法間違いは修正しています。

When you hear that I'm dying,          私が臨終の床と聞いても
I don't want nobody to mourn.          ※1 けして嘆かないで欲しい。
All I want my friends to do,            私が友達にして欲しいことは
is give that bell a tone.               鐘を心地よく鳴らして欲しいだけ。
Well, well, well, tone the bell easy.       そう、気楽に鐘を鳴らしておくれ。
Jesus gonna make up my dying bed.      イエスが私の臨終の床を整えてくれる。

Mary was grieving.                 マリヤは悲しんでいた。
Martha said he isn't lost.            ※2 マルタは、彼は死んでないと言った。
But late that Friday evening,          ※3 しかしあの金曜の夕方遅く
He was hanging on the cross.          彼は十字架に掛かっていた。
Well, well, well, he was hanging in misery.  そう、彼は惨めに掛かっていた。
Jesus gonna make up my dying bed.      イエスが私の臨終の床を整えてくれる。

When you see me dying,              私の臨終の床を見ても
I don't want to make no alarms.         ※4 けして心配しないで欲しい。
For I can see King Jesus coming,        というのは、王なるイエスが、私の腕を抱えに
to hold my dying arms.               やって来るのが見えるのです。
Well, well, well, he's my soul emancipator.  そう、彼は私の魂を解き放ってくれます。
Jesus gonna make up my dying bed.      イエスが私の臨終の床を整えてくれる。

Oh, meet me, Jesus, meet me.          出迎えるて下さい、イエス。
Meet me in the middle of the air.        ※5 出迎えてください空中で。
So give me my wings to greet Thee.       そして貴方に挨拶するための翼を下さい。
If my wings should fail me,             もし仮に翼がダメになっても
please meet me with another pair.        どうか他の翼で出迎えるて下さい。
Well, well, well, So I can fly to Jesus.      そう、だからイエスの元に飛んでいける。
Jesus gonna make up my dying bed.       イエスが私の臨終の床を整えてくれる。

※1
このまま訳すと二重否定で「嘆いて欲しい」となり、意味がとおりません。"do want"か"anybody"なら
分かるのですが・・・

※2
ラザロの生き返りの場面です。復活の約束、希望として引用しています。
ヨハネの福音書11章24〜26節
マルタはイエスに言った。「私は、終わりの日のよみがえりの時に、彼(ラザロ:マリヤとマルタの弟)がよ
みがえることを知っております。」イエスは言われた。「わたしは、よみがえりです。いのちです。わたしを信
じる者は、死んでも生きるのです。また、生きていてわたしを信じる者は、決して死ぬことがありません」

※3
イエスの十字架刑は金曜の午前9時に始まり、午後3時に息絶えます。通常はそのままさらし者です。
それをヨセフが引き取って墓に葬ります。
マルコの福音書15章42・43節
「すっかり夕方になった。その日は備えの日、すなわち安息日の前日であったので、アリマタヤのヨセフは、
思い切ってピラトのところに行き、イエスのからだの下げ渡しを願った。ヨセフは有力な議員であり、みずか
らも神の国を待ち望んでいた人であった」

※4
このまま訳すと二重否定で「心配して欲しい」となります。これで2度目ですが、ひょっとして黒人の語法とし
ては何回否定しても否定は否定なのかもしれません。

※5
神学用語では空中再臨です。
テサロニケ人への手紙4章16・17節
「主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それ
からキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょ
に雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです」

天寿を全うし、心配事を残さず、予告なしにポックリ死を迎えるのが誰にとっても理想だと思います。でも
現実は難しいですね。クリスチャンはこの曲のように平安と喜びを持って死を迎えます。
"Jesus gonna make up my dying bed"は実にユニークな表現だと思います。この死は今ある体の終
わりであって、永遠の死ではありません。「主の日」"in that mornig"にはイエスと共に、復活の体を得て
再びこの地上に戻ってきます。